2019年7月30日、ディープインパクトが繋養先の社台スタリオンステーションで亡くなりました。28日に頚部の手術をおこないましたが、29日起立不能となり、30日にレントゲン検査をしたところ頸椎の骨折が判明、安楽死の処置が取られました。
ディープインパクトは2002年3月25日生まれ、父は日本競馬を根本から変えたとまで言われるサンデーサイレンス、母はドイツでGⅠを制したウインドインハーヘア。セレクトセールで金子真人氏に7000万円というサンデーサイレンス産駒としてはそこまで高くない金額で落札されました。
競走馬時代の成績は海外を含み14戦12勝、シンボリルドルフ以来2頭目の無敗の三冠馬となり、凱旋門賞にも挑戦しました(3着入線、のち失格)。最後方からの追い込みというスタイルでしたが、それでもロングスパートによる危なげない競馬をしました。
種牡馬としても数多くのGⅠ馬を輩出するとともに、リーディングサイヤーをこれまでに7度獲得しています。後継種牡馬候補もたくさんいるので、そこからディープインパクトの血を受けついでいく種牡馬が生まれればいいなと思うばかりです。
命に優劣はないわけですが、ディープインパクトという馬は日本の競馬ファンに特別な馬です。野球で言えば王・長島、プロレスで言えば馬場・猪木、相撲で言えば大鵬・千代の富士といったクラスと考えていいでしょう。私個人としては現役時代も全て見届けた馬としては、このクラスの馬が亡くなるのは初めての経験です。日本競馬界としての損失も計り知れません。またディープインパクトのような名馬が日本競馬界に颯爽と登場することを希望しつつ、ディープインパクトが安らかな眠りにつくことを願います。
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