【展望】高松宮記念(GⅠ)

 今週3月24日(日)に中京競馬場でGⅠ高松宮記念がおこなわれます。2月にフェブラリーステークスがありましたが、なんとなく高松宮記念からようやく春のGⅠシーズンが始まるぞーという感じがします。2014年1月にロードカナロアが引退してからすでに5年も経つのかと時の流れの速さに驚きますが、今年はロードカナロア以来の海外でも通用する可能性を秘めたスプリント界のニュースター候補も参戦します。そしてその馬がロードカナロアの子供だというのもこれまた競馬というブラッドスポーツの醍醐味だと言えるでしょう。


 今年の高松宮記念はおそらくオッズ的に2頭に人気が集中するかと思われます。その2頭でも1番人気に支持されそうな気配濃厚なのがダノンスマッシュです。ダノンの冠を持つ馬はダノンプレミアムや今年のクラシックでも有力候補のダノンキングリーなどここ数年で相当走ってきていますが、ダノンスマッシュはダノンプレミアムと同世代の4歳馬です。気性的に難しいところもあり未勝利戦、もみじステークスと連勝した後はマイル戦を中心に使われて4連敗を喫しました。そこから距離を1200mに短縮して挑んだ1600万下条件の函館日刊スポーツ杯から一変し、現在は京阪杯、シルクロードステークスと重賞2連勝中です。鞍上もこれまたここ最近キテいる北村友一騎手に固定化され、好位につける安定の競馬運びは魅力的です。京阪杯、シルクロードステークスの連勝から高松宮記念に挑戦するというのは父ロードカナロアと同じローテーションです。ロードカナロアは高松宮記念では3着に敗れましたが、ダノンスマッシュがどうなるのか注目されるところです。

 高松宮記念で人気を集めそうなもう1頭はモズスーパーフレアです。モズの冠名の馬も以前はなんだか地味なイメージがありましたが最近ではモズカッチャン、モズアスコットなどのGⅠ馬が生まれており、モズスーパーフレアもこれに続けるのかといったところです。こちらもダノンスマッシュと同じ世代の4歳馬で、何よりもスピードとその持続力が武器となっています。正直私はそこまで大きく評価をしていなかったのですが、前走のオーシャンステークスが圧巻の内容だったため評価を変えざるをえなくなりました。オーシャンステークスでは前半の3ハロンを32.3という凄まじいペースで逃げ、後半3ハロンも34.8でまとめるという内容でした。勝ち時計も1.07.1という好タイム、文句のつけようがない勝ち方でした。しかし、高松宮記念がおこなわれるのが中京競馬場であるというがこの馬には一つ問題となります。というのも中京コースは直線が長く、基本的に逃げ馬には厳しいコースとなっているためです。この不利な材料をはねのけて今回逃げ切り勝ちをおさめるようであれば以降のスプリント界はこの馬を中心に回っていく可能性が高まるでしょう。

 この2頭に人気が集中しそうですが、これ以外にもレッツゴードンキやナックビーナスといったベテラン勢も虎視眈々と王座を狙っています。ルメール騎手鞍上のロジクライや、個人的に好きでもあるミスターメロディなども力は十分にありそうです。それ以外では話題性といった意味で藤田菜七子騎手がスノードラゴンで参戦します。スノードラゴン自体はかつてスプリングステークスを制したGⅠ馬ですが11歳となった今ではさすがに勝ち負けは厳しい感じがします。しかし藤田菜七子騎手も前回のコパノキッキングに続いて2回目のGⅠ競走騎乗ということで一発を狙った騎乗に期待したいところです。

 高松宮記念は3月24日(日)、中京11R、15:40発走です。

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